診療看護師

診療看護師

中澤 健二

役職

診療看護師 (NP)

資格など

診療看護師(NP)
がん看護専門看護師
公認心理師
看護師の特定行為に係る指導者リーダー養成研修 受講修了
看護師特定行為研修指導者講習 受講修了
保健学修士
看護学修士
ICLSプロバイイダー
JPTECプロバイダー
PEMECインストラクター
心電図検定 2級
大阪公立大学大学院訪問看護専門研修 講師
坂戸鶴ヶ島医師会立看護専門学校 非常勤講師

診療看護師(NP)の活動

診療看護師(NP)はあらかじめ作成した手順書に沿って、決められた診療行為を行うことができる看護師です。医師の監督下に、患者さんの病状の変化に応じて迅速に一定の検査・処置・病状説明を医師に代わって行うことが可能です。診療看護師(NP)になるためには、豊富な看護経験に加えて、大学院修士課程を修了し、NP資格認定試験に合格しなければなりません。医師が不足する中、特に離島や僻地、医療過疎が深刻となっている地域での医療において、診療看護師(NP)が活躍することで、医師の不在時等においても、迅速かつ安全な医療を提供することが可能となります。なお、日本では現時点(2024年4月1日)で872人の診療看護師(NP)が誕生しており、養成大学院も全国で18校に増加しています。また、2024年4月に施行された医師の働き方改革の影響も相まって、今後も診療看護師(NP)の数は増加の一途をたどることが予測されます。
当院では、診療看護師(NP)を積極的に採用しており、患者さんの外来での診察や入院中の回診、処置等を代行し、迅速かつ安全により良い医療の提供を目指し尽力しています。

診療看護師(NP)資格取得を志した動機

私は診療看護師(NP)の資格を取得する前は、がん看護専門看護師として、日々がん患者さんと向き合い、院内を横断的に活動しながらケアに携わってきました。その中で、患者さんが“がん”と診断された時から亡くなるまでの間、症状マネジメントを中心に関わってきました。以前働いていた総合病院では、がん看護専門看護師として、「がん相談外来」という看護専門外来を開設していました。外来において、より患者さんと濃密に関わる時間が増えたからこそ、生活習慣病などの慢性疾患や急性疾患に対する知識が必要であることを実感しました。その為、NPの専門性であるジェネラリストとしての幅広い知識や技術といった疾病管理能力を養い、スキルアップを図ることが、がん患者さんの健康と生活の支援により役立つと考え、診療看護師(NP)の資格取得に至りました。

今後の展望

私はかねてより僻地や離島医療に興味があり、機会があればその様な地域医療に挑戦したいと準備をしてきました。今回、ご縁があり地域医療の最前線にある当院に入職しました。当院はオホーツク西紋別地域5市町村(紋別市、滝上町、興部町、西興部町、雄武町)が共同して運営する広域的な病院で、その二次医療圏である西紋別地域の広さは、東京都の約1.3倍、大阪府の1.5倍の面積を有しています。また、当院は地域医療連携推進法人オホーツク西紋医療ケアネットワークの参加法人になります。この法人は、医療連携推進方針に基づき、二次医療圏である遠紋医療圏の西紋別地域における広域的な地域包括ケアシステムを構築し、地域住民に安心、安全かつ質の高い医療サービスを提供することを目的として設立された地域医療連携推進法人です。私の展望は、このオホーツク西紋医療ケアネットワークを利用し、当院を基幹病院として、西紋別地域の医療過疎で困っている医療機関と連携を図り、地域住民に安心、安全な医療を提供したいと考えています。しかし、昨今の医師不足は顕著であり、特に地方の医師不足は深刻です。当院でも常勤医師は十数人という現状で診療科も限られてきます。そのような環境下だからこそ、診療看護師(NP)の力が必要不可欠であり、ジェネラリストとしての力が発揮できる場だと考えています。現在、私の所属は診療部で、外科を中心に活動しています。私はここで、診療看護師(NP)として活動しながら、地域医療に貢献できる強い志を持った仲間を増やしたいと考えています。上記で述べたように、オホーツク西紋医療ケアネットワークにおいて、当院を基幹病院として、西紋別地域の医療機関と連携を図り、診療看護師(NP)を必要時に派遣できるシステムの構築を考えています。今は診療看護師(NP)1人のため、システム構築には至っていませんが、数年後、もしくは人数がある程度確保でき次第、システム構築を図り、この地域の医療を少しでも担っていければと考えています。