院長挨拶

広域紋別病院 院長
曽ヶ端 克哉
 
 広域紋別病院のホームページにアクセスいただきありがとうございます。
 紋別市は東京都の1.3倍、大阪府の1.5倍の面積に相当するオホーツク西紋地域(紋別市、滝上町、興部町、雄武町、西興部町)は、オホーツク海と広大な森林を擁する自然の恵みがあふれる、北海道らしい土地です。
 古くからその豊かな環境を生かした農林水産業と加工業が盛んで、高品質な生産物は東京をはじめとする大都市の食卓を支えてきました。

 広域紋別病院は、この地域経済を支える第一次産業と人々の暮らし、医療を守るため、オホーツク西紋地域の公設公営の地域センター病院として、2011年に北海道紋別病院から移管設立されました。以来、当院は地域センター病院としての役割を担っています。

 2020年度の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行を機に、少子高齢化が進む中での地域医療の在り方を改めて考え直し、2023年に地域医療連携推進法人、オホーツク西紋医療ケアネットワークを立ち上げました。
 地域医療のネットワーク化を進めることによって、地域の公立病院との連携を強化し、さらに民間病院、診療所との連携も深めながら、西紋エリア全体で地域医療の再構築を行っていきたいと考えています。

 近年のIT技術の発達はめざましく、医療の現場においてもオンライン診療や遠隔治療を実現するDX化が急速に進んでいます。ICTの発達は中央の医療現場、研究機関との距離を埋める地域医療の救世主のように思えます。
 ところが、高齢化の進む当エリアでは、必要な人にとっての環境整備は、必ずしも十分ではありません。そんなジレンマに直面する私たちは最新の技術を活用しつつも、今一度、原点に戻り「地域の住民に向き合う、地に足の着いた医療を大切に」という想いを強くしています。
 それを実現するためには、人の力が必要です。

 今後は医師や看護師、さらには医師とともに一定レベルの診療ができる診療看護師などが、地域に根付きながら、医療を展開できる体制を早急に実現したいと考えています。
 若い医師、研修医がキャリアを積める教育体制の充実にも力を入れ、ステップアップを目指す看護師のためにも学びの機会をたくさん用意しています。
 空港から1時間45分で東京へもアクセスでき、北海道らしい雄大な自然にも触れられる紋別で、これからの医療を担う若い人材を育成し、まだまだ伸びしろのある広域紋別病院を進化させていきたいと考えています。